平成30年4月、平成もあと僅かになったとき、柔道整復の業界は新たな時代に呼応するかのように大きく変革の時を迎えました。国民医療を担っているはずのこの業界で一時期不祥事が起こり国民の信頼を失墜させたことは誠に遺憾な思いですが、質の担保された柔道整復師を要請する教育を目指し、医学の進歩と社会情勢の変化にも対応した教育改革が断行されました。またこの15年で養成校の増加により激増した柔道整復師数もすでにピークを過ぎ、柔整師の質を担保するために改正された18年ぶりの新カリキュラムも始まり、過当競争気味の業界もこの先歯止めがかかって近未来的に安定するものと思われます。卒後研修制度も充実し、接骨院開業時に健康保険を担う施術管理者となるために3年間の実務経験が必要になりました。これは臨床経験がなくても開業できる現在の制度に一定の歯止めがかかる制度です。近い将来にはICT化が進み10年後20年後に消えていく職業もあると言われています が、AI(人工知能)ではできない柔道整復師は消えることのない職業と言われています。
大正9年、日本の柔道家たちは一度とだえた日本古来の施術法、柔道整復術を復活させました。あれから100年がすぎ、令和元年、柔道整復術が法律で公認されてから100周年の時を迎えました。
平成30年度入学生から柔道整復師を養成するカリキュラムが大幅に改正されました。